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バイオフィルムと歯周病⑤~バイオフィルムによる歯周病の悪化・進行

バイオフィルムによる歯周病悪化のプロセス 


歯周病は、バイオフィルムによる、感染症です。

バイオフィルムによって、歯周病はどのように進行するのでしょうか?

バイオフィルムの形成と歯周ポケット


A :歯と歯ぐきの境目に細菌が集まりバイオフィルムが形成されると、細菌の構成成分や細菌が放出する酵素により歯ぐきに炎症が起こり、歯周ポケットの形成が始まります。

 バイオフィルムの成長と免疫・抗体の形成


B :歯周ポケットが形成され、ポケット内でバイオフィルムが成長し始めると、細菌を食べる多形核白血球や抗体が登場します。
この白血球はバイオフィルムをやっつけようと自ら酵素を分泌し活発に活動します。
しかし、酵素はバイオフィルムのバリアーに阻まれて充分な攻撃ができず、逆に酵素によって歯肉が破壊され、歯肉の炎症がさらに拡大・進行します。

バイオフィルムの増大化と歯周組織の悪化


C :バイオフィルムが成熟し、ますます巨大化し、これに対して免疫細胞や抗体が戦闘を続行します。
適切な処置をせずに放置しておくと、炎症はますます進行し、歯ぐきを支えている骨も溶け 最終的には歯は支えを失って抜けてしまいます。
バイオフィルムの形成と歯周ポケット
バイオフィルムの形成と
歯周組織の炎症

バイオフィルムの成長と免疫・抗体の形成
バイオフィルムの成長と
白血球の攻撃

バイオフィルムの増大化と歯周組織の悪化
バイオフィルムの巨大化と
歯周組織のダメージ

バイオフィルムと歯周病⑥~バイオフィルムの除去方法

ブラッシングなし  
ブラッシング10 回
ブラッシング20 回

     






歯周病予防とバイオフィルム


現在のところ、バイオフィルムを、化学的に除去する薬はありません。

その為、バイオフィルムによる歯周病を予防するためには、物理的な力でこすり落とすのがいちばん効果的な方法です。

ブラッシング(歯ブラシ)の歯周病予防効果

家庭でできるセルフケアでは、ブラッシングをきちんとすることです。
丹念な歯磨きを行うことで、バイオフィルムを除去することができます。

この場合特に大切なのは、バイオフィルムが付着している歯面や歯と歯ぐきの境目にきちんと毛先を当てて、毛先の細かい動きで、物理的にバイオフィルムを、はがし取ることです。

歯磨剤(はみがきこ)は、配合されている研磨剤や発泡剤などの成分や、デキストラナーゼなどの酵素の働きで、歯ブラシの物理的清掃をより効率的にします。

また、歯磨剤に配合されている殺菌剤はバイオフィルム除去後の再形成の防止に効果的です。

毎食後、ていねいにブラッシングを繰り返すことで、歯肉縁上のバイオフィルムを除去して、歯ぐきの炎症を抑えることができます。

ブラッシングによるバイオフィルムの除去効果


毎日のブラッシングでハブラシが届きにくい部分のバイオフィルムを除去するために、歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアも必要です。

歯石を除去したり、歯根面に付着したバイオフィルムを除去するスケーリングやルートプレーニング、歯の表面を清掃しバイオフィルムを付着しにくくするPMTC*などの方法があります。

また、歯科医院で適切なブラッシングの指導を受けるなど、セルフケアを上達させるためにも、定期的なプロフェッショナルケアは大切です。 


*PMTC:Professional Mechanical Tooth Cleaning 歯科医院でおこなう機械的な歯面清掃。